1.ナバナの栽培暦とほ場の準備
栽培暦
千葉県夷隅郡市内の栽培暦は、以下の表のとおりです。
標準的な栽培暦
は種 | 収穫期 | 収穫盛期 | |
早生系 | 8月中旬~9月上旬 | 11月上旬~12月下旬 | 11月中旬~12月中旬 |
中生系 | 8月下旬~9月下旬 | 11月下旬~3月上旬 | 11月下旬~2月中旬 |
晩生系 | 9月中旬~10月中旬 | 1月上旬~4月上旬 | 1月中旬~3月中旬 |
※は種時期・天候により、収穫期は変動します。
【主な品種】
早生系・・・・・・春華
中生系・・・・・・CR花かんざし・花飾り
晩生系・・・・・・CR華の舞・サカタ88号
ほ場の準備
★たい肥と苦土石灰の準備
たい肥は完熟したものを使い、は種の2週間以上前に施用し耕うんしてください。たい肥の種類別施用量の目安(畑ほ場の場合)は、牛ふんたい肥(窒素1~1.5%)を2t/10a、豚ふんたい肥(窒素1~2%)を1t/10a、鶏ふんたい肥(窒素2~3%)を0.7t/10aです。
★元肥の使用
は種の一週間くらい前に使用してください。ベッド部への施用は、肥料節約と畝間の雑草抑制効果があります。
有機肥料(有機配合、たい肥など)を施用する場合は、肥効が緩やかなため、化学肥料窒素分を10㎏/10a程度施用すると初期生育を確保できます。
★施肥の留意点
ナバナ収穫後の水田で水稲を作付ける場合は、倒伏の恐れがあるので、窒素施用量に注意し、倒伏に強い品種を作付けすることをおすすめします。
施肥の施用例
肥料名
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施用量(㎏) |
施肥成分量 (10a当たり㎏)
|
施用時期 (9月中旬は種 の場合)
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|||
N |
P |
K |
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元肥
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牛ふんたい肥 |
2000 |
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たい肥や苦土石灰は、は種の2週間以上前に施用 |
苦土石灰 |
100 |
|
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食用菜花化成 (16‐20‐14) |
100 |
16 |
20 |
14 |
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追肥 |
燐硝安加里一号N (15‐15‐12) ※4回施用
|
20 |
3 |
3 |
2.4 |
は種後30日頃 |
30 |
4.5 |
4.5 |
3.6 |
収穫開始期 |
||
30 |
4.5 |
4.5 |
3.6 |
生育に応じて |
||
30 |
4.5 |
4.5 |
3.6 |
|||
合計 |
32.5 |
36.5 |
27.2 |
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★根こぶ病対策
根こぶ病はネコブカビにより発生する病気です。根にこぶができ、根の吸水が阻害されて生育不良となるので、生産量が減少します。
発病した株は、晴天時にしおれが見られます。
【防除】
土壌がアルカリ性(pH7.2以上) になると発生が抑えられるので、苦土石灰の施用により、最低でもpH6.0以上にします。
さらに、発生ほ場をトラクターで耕うんした後は病原菌が移るのを防ぐため、他のほ場を耕うんしないようにします。また、発生ほ場を耕うんしたトラクターはよく洗います。
近年発生したほ場は、ナバナの栽培をなるべく避けてください。
病原菌を防除するには「ネビジン粉剤」20㎏/10aや「フロンサイド粉剤」30㎏/40aをは種前または定植前に土壌混和します。どちらの薬剤も、毎年使用することでより効果を発揮します。
◆時期ごとの管理方法はコチラをクリック◆
2.は種・は種後の管理(早生系:8月~9月 中生・晩生系:9月~10月)
4.収穫(早生系:10月~1月 中生系:12月~3月 晩生系:1月~4月)