1.せん定
せん定は、次の①~⑥の順で行います。
①一昨年か昨年のせん定で育った新しい主軸枝がある場合、それと重なる位置の古い主
軸枝を地際から切ります。
②新しい主軸枝の候補として、シュートやサッカーで、1年で1m以上伸び、太さ10~
15㎜程度に充実した枝を選びます。そして、先端から1/3程度の葉芽で切り戻し、
花芽を落とします。
③花芽を付けた10~15㎝の枝を、1つの主軸枝に10~15本ほど残します。結果枝同士
の間隔は20㎝程度が目安です。枯れている枝は全て切りましょう。
④5㎝以下の長さで、ようじよりも細い枝を間引きます。
⑤内側へ向かう結果枝や、位置が重なった結果枝、二またに分かれた部分などを、バラ
ンスを見ながら整理します。
⑥花芽が多すぎる結果枝は、3~5芽になるように先端を切り戻します。また、夏に多く
の実を付けた樹は元気がなく、 シュートが出にくくなるなどがありますので、 花芽
を0~2芽に抑え、元気を取り戻させます。
せん定前の樹(左)とせん定後の樹
●用語解説
・シュート 幹や枝から伸びる1年目の枝
・サッカー 地面から伸びる1年目の枝
・主軸枝 骨組みとなる主要な枝
・結果枝 花芽があり、これから実を付ける枝
・花芽 枝の先端のふくらんだ芽
・葉芽 花芽よりも下に付き、細くとがった芽